一般ニュース 9月2008年

24/09/08 アメリカとの自由貿易協定の協議を開始 − ニュージーランド
24/09/08 カンタス航空が初めてエアバスA380を受領
24/09/08 フランスの航空会社エール・オーストラルが来年シドニーに就航
17/09/08 ニュージーランド準備銀行が政策金利を引き下げて7.50%に
17/09/08 将来メルボルンがシドニーを抜いて人口トップの都市に−豪統計局
17/09/08 バングラディッシュとの直行便の開設に一歩前進
10/09/08 豪州とNZがASEAN諸国との自由貿易協定の協議を成功裏に終了
10/09/08 7月のオーストラリアの貿易収支が予想に反して赤字に
10/09/08 日本航空がメルボルンへの運航を模索
03/09/08 政策金利を0.25%引き下げて7%に − 連邦準備銀行
03/09/08 機体に穴が開いたカンタス機事故の中間報告書を発表−運輸安全局
03/09/08 バンコック/オークランド線の直行便を見直し − タイ航空

                                                 

09月24日2008年 アメリカとの自由貿易協定の協議を開始 − ニュージーランド

  ニュージーランドがアメリカと自由貿易協定(FTA)の協議を始める。 ニュージーランド政府は数年前からアメリカとの自由貿易協定(FTA)の締結を模索してきており、締結後にはニュージーランド経済にとって年間10億ドルの恩恵があると見ている。 昨年のニュージーランドからアメリカへの総輸出額は40億ドルで、その多くは牛肉である。 
  今年7月にアメリカのライス国務長官がニュージーランドを訪れた際、自由貿易協定(FTA)の締結の可能性を示唆した。 過去においてニュージーランドによる反核の立場が、両国間の冷ややかな関係の原因となっていた。 アメリカは現在、シンガポール、チリ、ブルネイと自由貿易協定(FTA)の協議を行なっている。 (Source: ABC, 22/09/08 "NZ to enter US free trade negotiations")

09月24日2008年 カンタス航空が初めてエアバスA380を受領
  カンタス航空は初めてエアバスA380を受領し、9月21日午前9時にシドニー空港に到着予定で、同社職員3,000人が出迎える。 到着して数日後には、パイロットの訓練と宣伝のためにメルボルン、アデレード、ブリスベンに飛行する。 カンタス航空はこのA380機をロサンゼルス線やロンドン線に使用する予定で、旅客席は4クラスで合計450人が搭乗できる。 ファースト・クラスは14席、ビジネス・クラスは72席、プリミアム・エコノミーは32席、エコノミーは332席となり、B747より騒音が少ない。
  今回の受領は当初の予定より2年間遅れ、シンガポール航空が同型機を使用してシドニー/シンガポール間を運行し始めたのが約1年前である。 カンタス航空は、今年末までにあと3機、2009年末までに8機、そして2013年までには合計20機の受領を予定している。 A380機は、今年10月20日からメルボルン/ロサンゼルス線、4日後にはシドニー/ロサンゼルス線、そして来年1月からはシドニー/シンガポール/ロンドン線に投入する。 (Source: Australian, 20/09/08 "Qantas gets first of A380 fleet") 
09月24日2008年 フランスの航空会社エール・オーストラルが来年シドニーに就航
  フランスの航空会社エール・オーストラル(Air Austral)が、来年4月14日からシドニー/レユニオン(Reunion)島/パリ間の運航を開始する。 運航回数は週2回で、使用機材は客席が3クラスの新しいB777-300となる。 レユニオン(Reunion)島はフランス領土の海外県で、モーリシャスの南西130キロのインド洋上になる。 運航する便はニューカレドニアのヌーメアにも寄港する。 (Source: Travel Today, 17/09/08 "Air Austral to fly to Sydney")
09月17日2008年 ニュージーランド準備銀行が政策金利を引き下げて7.50%に

  ニュージーランド準備銀行のアラン・ボラード総裁は、市場の予想通り、政策金利を0.50%引き下げて7.50%にした。 
  ニュージーランド経済は景気後退に入っており、1-3月期のGDP(国内総生産)は0.3%減少し、今月正式に発表される4-6月期のGDPも減少すると見られている。 しかし、一方ではインフレの懸念もあり、4-6月期のインフレが1.6%上昇し、これにより年間インフレ率が4%となっている。 この金利引下げ発表のあと、ニュージーランド・ドルは下がり、1NZドルはUS65.67セントとなった。 
(Source: AAP, 11/09/08 "Reserve Bank drops NZ interest rates")

09月17日2008年 将来メルボルンがシドニーを抜いて人口トップの都市に−豪統計局
  オーストラリア統計局(ABS)が発表した統計で、将来メルボルンがシドニーを抜いてオーストラリアで最も人口の多い都市になるかもしれないとしている。 
  同局の人口推定では、メルボルンの人口は2056年までに610万人から790万人の間になると予想し、現在の約2倍の人口になるとしている。 一方、シドニーは770万人となり、多くの人はほかの州に移転すると予想している。 メルボルンがあるビクトリア州全体では2056年までに980万人となり、現在と比べて450万人増え、オーストラリア全体では2056年までには約4,200万人になると推定している。 (Source: ABC, 05/09/08 "Melbourne bigger than Sydney by 2056: ABS") 
09月17日2008年 バングラディッシュとの直行便の開設に一歩前進
  両国間の航空協定の覚え書きに署名したことで、オーストラリアとバングラディッシュ間の直行便の開設に一歩近づいた。 連邦政府アンソニー・アルバニーズ運輸・インフラ相は、この新しい取り決めで、オーストラリアの航空会社とバングラディッシュの航空会社が直行便で両国を結ぶ扉を開けることが出来たと発表した。 
  今までオーストラリアとバングラディッシュとの行き来は、主にマレーシア、タイ、シンガポールなどの第三国を経由する方法しかなかった。 両国の航空安全基準を遵守することを条件に、両国の航空会社は、週5便までオーストラリアとバングラディッシュの空港を運航できるようになる。 
  同相は、「オーストラリアとバングラディッシュ間の直行便の開設は、オーストラリア政府による国際航空市場の自由化を強調するものである。 人口1億5,000万人以上のバングラディッシュは、オーストラリアにとって重要なマーケットになる可能性がある」と語った。 
  今回の取り決めで、オーストラリアとバングラディッシュ間の貨物市場にも期待ができ、機種に関係なく週7便までの貨物機の運航が可能となる。 両国が締結しているほかの国との航空協定にもよるが、基本的には、両国のどこの空港でも貨物の積み込み、積み下ろしが可能となる。 (Source: T&L News, 28/08/08 "Bangladesh comes closer")
09月10日2008年 豪州とNZがASEAN諸国との自由貿易協定の協議を成功裏に終了

  東南アジア諸国は声明で、オーストラリアとニュージーランドとの包括的な自由貿易協定について協議を終了したと発表した。 この発表は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の10ヶ国の経済大臣による年次会合の際に行なわれた。   この共同声明で、「ASEAN諸国の経済大臣たちは、ASEANとオーストラリア・ニュージーランドとの自由貿易協定の協議の終了を歓迎する。 今回の協議は、ASEAN諸国と太平洋の隣国との長期的なパートナーシップを結ぶ重要で、また画期的なことである。 この包括的な協定は、商品・サービス貿易、投資、金融サービス、電気通信、電子商取引、知的所有権、競争政策、経済協力を含んでいる。 今回の協定は地域の経済統合を強化することにつながることになり、我々12ヶ国の中で、投資や貿易を広域的に深く推し進めることになる」としている。 
  オーストラリアのサイモン・クリン貿易相は、「ニュージーランドとともにASEAN諸国と協議してきた今回の自由貿易協定は、今までオーストラリアがほかの国と締結した自由貿易協定のなかでも最も重要なもののひとつである。 マレーシアとインドネシアは、自動車製造の問題で全面的に合意しておらず、ほかのASEAN諸国とは異なる関税体系になるだろう。 しかし、今回の協定はすべての産業をカバーしている。 もし、ASEAN諸国をひとつの国と考えると、中国より大きな貿易相手国となり、われわれのすべての産業において最大の貿易相手国となる」と話した。     今回の自由貿易協定の協議は2005年3月から始まり、各国の国内での批准手続きが完了すれば、12月にも正式に署名される。 (Source: ABC, 28/08/09 "ASEAN ends with Aust, NZ free trade deal")

09月10日2008年 7月のオーストラリアの貿易収支が予想に反して赤字に
  7月のオーストラリアの貿易収支が、おもに燃料輸入額の増加から前月の黒字から再び赤字となった。 オーストラリア統計局(ABS)の発表では、季節調整後の貿易赤字が7億1,700万ドルとしている。 エコノミストたちは、約1億ドルの黒字と予想していた。 
  TD Securities社のジョシュア・ウィリアムソン氏は、「発表された赤字には失望している、予想と大きな違いである。 市場は5,000万ドルとわずかであるが黒字と予測していた、それが7億ドル以上の赤字となり、市場にとって大きなショックであった」と話した。 
  7月の輸出は1%減って229億ドルとなり、これは石炭輸出が9%減少したことによる。 輸入は4%増えて236億ドルとなった。 (Source: ABC, 04/09/08 "Trade deficit a 'big shock' to market")
09月10日2008年 日本航空がメルボルンへの運航を模索
  カンタス航空がメルボルン/東京線を運休したのを受けて、日本航空は同路線の今後の運航の可能性を模索するためにメルボルン市場を見守っている。 日本航空のRegional sales and marketing director のHiroshi Uyama氏は、「まだ最終的な結論は出ていないが、メルボルンはトヨタやNECなどの日系企業が多くあり、またビジネス需要も高いので、高収益が期待できるマーケットである」話した。 (Source: Travel Today, 02/09/08 "JAL likes look of Melbourne")
09月03日2008年 政策金利を0.25%引き下げて7%に − 連邦準備銀行
  連邦準備銀行(RBA)は、6年半の間に12回続けて引き上げてきた政策金利(Official cash rate)を今回0.25%引き下げて7%とした。 この発表後すぐに、オーストラリアの主要銀行は、この引き下げ分を顧客に還元すると発表した。 連邦準備銀行は6ヶ月前に金利を引き上げ、その効果もあって今年の第2四半期には経済成長率が0.5%に減速することが予想され、経済状況が弱まっている兆候が出てきている。 企業や消費者の心理、小売業の売り上げや建設需要もすべて落ちてきている。 今後引き続き金利の引き下げがあるのかどうかは不透明で、インフレ率は依然5%近くで、連邦準備銀行の目標値を大きく超えている。 しかし、来年くらいまでにはあと1-1.5%金利が下がるというの見方もある。 (Source: ABC, 03/09/08 "Reserve Bank cuts rates to 7pc")
09月03日2008年 機体に穴が開いたカンタス機事故の中間報告書を発表−運輸安全局
  航空安全調査官は、先月カンタス航空の飛行機が空中で酸素ボンベが爆発して機体に穴が開いた事故の中間報告書を発表した。 同社のボーイング747-400機は、香港からメルボルンに向かう途中、機体に穴が開きフィリピンのマニラ空港に緊急着陸した。 
  オーストラリア運輸安全局(ATSB)の報告書では、同機に搭載されていた13個の旅客用酸素ボンベの内1個が、いかにしてはずれ、機内で爆発したのかを説明している。 この酸素ボンベは、機内で爆発して機体に穴を開け、貨物室の床に落ち、機体に開いた穴から機外へ落ちていったとしている。 ATSBは、この爆発した酸素ボンベの製造過程や設計、旅客の酸素マスクなどについての調査は今後も続けていくとしている。 (Source: ABC, 29/08/08 "Cylinder blasted into Qantas jet's cabin: investigators")
09月03日2008年 バンコック/オークランド線の直行便を見直し − タイ航空

  タイ航空は、今年10月からバンコック/オークランド線の直行便を運休するのではないかとの噂を一蹴した。 
  この週5便の直行便を運休する記事は、同社のパンディット・チャナパイ副社長のコメントとしてタイの日刊紙のバンコック・ポスト紙が報道した。 同副社長は、前四半期は燃料価格の高騰により過去10年で最悪の業績となり、長距離の直行便は利益が出ない。 それに代わり、シドニーかメルボルン経由にてオークランドへ運航し、オーストラリアからの旅客も集客して収入を上げることを検討しているとしている。 
  しかし、タイ航空の広報担当者はニュージーランド・ヘラルド紙に対し、「バンコック/オークランド線の直行便の運休はまだ確定ではない。 現在我々はすべての路線の見直し作業を行なっているが、まだ結論は出ていない」と話した。  
  ニュージーランド政府デーミアン・オコナー観光相は、「タイ航空の直行便がなくなることは、観光産業に大きな影響が出る。 運休の影響は、ただ単にバンコックとオークランド間の観光産業に影響を与えるだけでなく、タイ航空のネットワーク都市、特にヨーロッパからの観光客にも影響が出てくる」と懸念している。 (Source: SMH, 26/08/08 "ThaiAir reviews Auckland-Bangkok service")